円形脱毛症のQOLを考える かわら版タイトル

QOL便り

 

ウィッグ着用中の悩みとしては大きく2つあります。1つは“どのくらい自然に見えるか”という見た目に関すること。もう1つは装着に伴う身体的疲労感です。


見た目に関する悩み~分け目やつむじ~


ウィッグ装着中は今まで以上に周りからどのように見られているのか心配になることが多く、自然に着用できているか気になります。特にウィッグの分け目やつむじ、生え際を気になさる方は多いです。上から頭頂部を見られないように電車で座席に座ることを躊躇したり、下り階段などで背後に人に立たれると気になってしまう方もいます。そのような場合は実際の頭皮のように見える人工皮膚が付いたウィッグを選ぶことをお勧めします。人工皮膚が付いていることで、頭頂部が自然に見え、「不自然さ」という心配が解消されるのではないでしょうか。
また、ウィッグをより自然に見せるためには、フェイスラインに合わせてウィッグのカット(調整)をしたり、うぶ毛を意図的に作ったりすることで、風が吹いてもウィッグの生え際が見えにくくなります。ウィッグのカットはウィッグサロンなどにいる専門的な技術者と相談しながら進めていくと安心です。

身体的な悩み~肩凝りや疲労感~


身体的なものとしては、肩凝りや首筋の疲労感などが挙げられます。ウィッグを着用していると無意識のうちに首や肩が緊張状態になりがちで、それが長時間続くと疲労感として残ることがあります。そのような時は首をまわしたり、肩甲骨を動かしたり、頭皮へのマッサージやツボ押しをすると効果的です。特に、頭皮にはたくさんのツボがありますが、有名なものとしては、後頭部の中心線上の両外側にあるツボ(天柱)や頭頂部のぼぼ真ん中の少し凹んでいるところ(百会)などが挙げられます。
頭痛、肩こり、目の疲れのほか、自律神経の働きも整えてくれるツボなので、ストレスにも効果的です。

ツボ押しやストレッチは自宅で気軽に出来るかと思います。短時間で出来るものなので、夜のリラックス時などに習慣として取り入れることをお勧めします。


耳寄り情報

 

ウィッグとレントゲン

※文章の内容はスタッフの経験や当時の医師との質疑に基づいたお話であること、ご了承願います。


今回の耳より情報では、実際によくお客様より質問がある中で、最も多い「レントゲンの時にウィッグを着けていても大丈夫なのか?」という質問についてお答えいたします。この質問は本当に多く、調べてもなかなか解説しているものがありません。レントゲンだけでなく、CTスキャンやMRI検査についても全てお答えします。
この問題は全て、「ウィッグを固定している留め具」がポイントになります。結論から言うと、金具はレントゲンやCTスキャンで撮影されれば映ります。この留め具が金属の場合はハッキリ、金属以外の樹脂製のものでもうっすらと映るそうです。ただ、レントゲンとCTスキャンについては、検査部位が「歯」であれば、仮にウィッグをしていても外す必要なく、検査部位に支障がなければウィッグを着けていても問題ありません。とはいえ、どのような状態でレントゲン写真を撮るのかは、先生や技術の方の方針によるので、場合によっては「かつらも取ってください」と言われる可能性がゼロではありません。


またMRIは金属自体がNGです。なぜなら、MRIは強力な磁場を発生させる装置なので、もし金属類を身に着けていると、画像が乱れて検査に支障をきたすだけでなく、MRI装置に金属物が磁力で引っ張られて飛んだり、装置に引っ付いたりするため大変危険です。ウィッグの金具はおろか、指輪やネックレス、時計、ピアス、磁性アタッチメントの入れ歯、使い捨てカイロまで全てNGになります。
金属では無かったとしても硬質性のプラスチック(例えば補聴器・メガネ・ボタン)もNGです。これらの対応策として最も安心なのは、レントゲン・CTスキャン・MRIの検査問わずキャップやバンダナなどを持参して検査に臨むことです。
歯医者さんでレントゲンを撮る際は、ウィッグを外したくない場合などは、樹脂製の金具を使用することで問題はないのですが、医師の方に聞かれた場合はハッキリと「ウィッグを使用していますので外せません」とお断りを入れた方が良いでしょう。

この話題は、「マンガでなるほど円形脱毛症」でも
※解説しておりますので、こちらもぜひ見てみてください!

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