円形脱毛症のQOLを考える かわら版タイトル

QOL便り

 

注意すべき風について


ウィッグで生活していると風が気になります。もちろん、しっかり固定されていれば簡単には外れません。普通に自転車を漕いだり、小走りするくらいの風であれば問題はありません。
しかし、注意すべき点としては、下から吹く風には意外と弱いということです。
例えば、階段を降りる時に下から上がってくる風、電車のホームなどで遭遇する風、傘をさしている時に下から吹いてくる風などです。そのような場面に遭遇した場合、ウィッグが浮き上がってしまう可能性があります。そのため雨風が強い日などは、外出の際に上記のような場面に備えて、すぐにウィッグを整えられるようにしておくと望ましいです。

マスクの着脱について


コロナ禍の影響で日常生活にマスクが必須な状況となっています。感染予防の観点から、マスク会食などが推奨されておりますが、マスクの紐部分がウィッグに当たっておりますので、着脱時はウィッグにマスクの紐が引っかからないように注意が必要です。
なお万一、ウィッグが動いてしまった場合のために、小さな鏡や折り畳みのブラシなどをポケットに入れておくと安心です。いつでも確認出来るようにしておくだけで心は落ち着きますのでおすすめです。

ウィッグの毎日のケアについて


脱毛症の方にとってウィッグは毎日使用するアイテムです。毎日使用していると汗やほこりでニオイも気になってきます。日常的なウィッグのケアとしては、ウィッグ内側のネットにニオイを抑える専用スプレーをかけ、ウィッグを軽くブラッシングした後、専用のスタンドにかけてあげてください。ウィッグの表面や内側のネットについた汚れや汗・皮脂をその日のうちにお手入れしてあげることで、ウィッグを清潔な状態でお使いいただくことができます。
また、ウィッグは約10~20回使用したタイミングで1度洗っていただくことが理想となります。しかしながら、汗の量や着用時間には個人差がありますので、10回未満でもニオイが気になってきましたら洗うことをお薦めします。ニオイの元はネットに付着した汗や皮脂によるものなので、ネットをしっかり洗っていただくことも大切です。

耳より情報

 

ウィッグの選択基準のひとつ「Med・ウィッグマーク」について


昨今より「医療用ウィッグ」という言葉は定着しておりますが、通常のウィッグと何が違うのかご存じですか?実は最近までこの言葉は非常に曖昧で、基準が設けられていなかったため「医療用」という言葉を使うこともままならず、各ウィッグメーカーなどは「医療向け」「治療時用」という表現をしていました。また、基準が曖昧なゆえに治療中の敏感な皮膚のことを考慮しない粗悪な商品が混在して流通してしまうという問題がありました。
そこで2015年に、医療用ウィッグの規格基準がないことに対しての問題点および患者さまからの需要の大きさを含めて、患者さまへの経済的・精神的負担の軽減を図ることを目的として、患者さまをはじめ、医療関係者、製造事業者など幅広い関係者からの要望である「医療用ウィッグのJIS化」が実現しました。JIS(JIS9623)が制定され、医療用ウィッグの性能基準が明確化されたのです。主な規定内容としては、日本毛髪工業協同組合のホームページに下記記載がされています。直接皮膚に接触するネット部、スキンベース部、インナーキャップ部(附属品)などの各部分について、閉塞法皮膚貼付試験(パッチテスト)の皮膚刺激数などを規定しました。また遊離ホルムアルデヒド、洗濯堅ろう度、汗堅ろう度の性能、試験方法などについて規定しました。
要は、直接皮膚にあたるウィッグの各部分についてパッチテストを行い、一定の基準をパスしたものだけが「医療用ウィッグ」と名乗れる、とした訳です。それらをわかりやすく表示したものの一つが「Med・ウィッグマーク」です。これは日本毛髪工業協同組合が制定したマークで、JISが定める検査基準をパスしたウィッグ事業者だけが使用できるマークになります。
円形脱毛症の患者さまの敏感な頭皮にもやさしいウィッグをお探しの方は、ひとつの選択の目安にしていただけると、安心につながります。もちろん、スヴェンソンの「医療用ウィッグ」もこのマークに対応したものになります。

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